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2018年6月22日金曜日

アメリカの遺産税(相続税)とは?

アメリカの遺産税 (相続税)について。1


アメリカでは、日本の相続税に当たるものを 遺産税(ESTATE TAX)といいます。

アメリカの遺産税は日本と違い、遺産を残す人に遺産税がかかります

また、日本は国税のみに相続税がかかりますが、アメリカでは、連邦遺産税の他、州ごとでもそれぞれ独自の税金がかかる場合が多いです。

今回は、連邦遺産税のことだけ、そして 夫婦(ご主人がアメリカ市民)ともアメリカ国内に居住しているということで話を進めさせていただきます。(永住権保持者同士の夫婦や他のビザでアメリカに居住している人、また非居住者の場合は また扱いが違うようなので。)

今このブログを見てくれているほとんどの人はご存知だと思いますが、

お互いにアメリカ国籍の夫婦間では、遺産税は 無制限に非課税です。

これは、Unlimited Marital Deduction(婚姻控除)といい、残された配偶者がアメリカ市民の時だけ対象になります。永住権保持者には、認められていません。

では、奥さんが 永住権保持者の遺産税は、どうなるのか?

ここが、1番 気になるところですね。

2018年の遺産税控除額は $5,600,000です。(ちなみに、2017年は $5,490,000)

ここで、訂正させてください
2017年12月 【The Tax Cuts and Jobs Act】米国税制改革法の執行により、控除額が約2倍の $11,180,000に引き上げられました

この遺産税控除額は、残された配偶者が永住権保持者と、他すべてのアメリカ市民が対象になります。
この非課税枠を超えると、超えた額に対して最高40%の遺産税がかかります。

そうです!

永住権保持者は、この控除額以上の遺産を残しそうなご主人をお持ちの人だけ、遺産税のことを心配してください。10ミリオンドル以上、日本円にしても10億円以上になります。

また、Community Property (夫婦共有財産) の州に居住している夫婦は、婚姻後の夫婦の共有財産として$11,180,000の2倍の $22,360,000あったとしても、半分の$11,180,000が 資産税の対象になるということになります。(半分は残された配偶者の財産だから) なので、この場合 遺産税がかかりません。
この例では、結婚前お互い財産がなかったものと仮定します。
私のこの説明の仕方でわかってもらえますか?

*この Community Property (夫婦共有財産) とは、夫婦が婚姻期間中に得た所得や財産 (債務も)は、半分づつ夫婦共有の財産とするということです。
その州は、2018年現時点で 9州あります。
Arizona, California, Idaho, Louisiana, Nevada, New Mexico, Texas, Washington, Wisconsin。

私が思うに、これら以外の州でも夫婦の財産は基本夫婦の財産ですよね?
ただ、上記9の州は、それが法律になっているということだと思いますが、どうでしょう。

実際問題、夫婦なら 奥さんに全く財産がなく ご主人にだけ財産があるということはないですよね?夫婦間の遺産税なら、遺産税控除額のほとんど2倍が控除額になると思っていいと思います。

ちなみに、遺産税の控除額は毎年上がります。
それから、この遺産税に関しては、時々内容が変更になったりします。

次回は、遺産税の手続きについて。