日本の相続税、基礎控除額等について
前回さんざん日本の相続税やアメリカの遺産税についてブログにしましたが、その対象になる人は、日本の相続税の基礎控除額以上の財産を相続する人だけです。
ちなみに、2015,2016年に相続税を納税した人の割合は、わずか8%程度だそうです。
ほとんどの相続で相続税がかかっていないことになります。
相続税とは、この基礎控除額を超えた財産の金額に対してかかる税金です。基礎控除額以上の財産を相続する場合、相続税を納めなければいけません。
言い換えれば、財産がこの基礎控除額以内の場合、相続税は一切かかりません。税務署に申告する必要もありません。
相続財産の50%以上は不動産だと言われています。
2015年1月1日から 税制改正でこの基礎控除額が引き下げられ、3000万円+(600万円x法定相続人の数)になりました。(それ以前は、5000万円+(1000万円x法定相続人の数)でした。)
たとえば、相続人が3人の場合、3000万円+(600万円x3人)=4800万円が基礎控除額になります。
相続税は、相続人の数が多ければ多いほど 少なくなるということになります。
基礎控除額を計算する時の法定相続人の数とは、実際に財産を相続するかしないかは関係なく、相続できる権利のある人の数です。相続放棄をした人も数に入るということです。
それぞれ同じ非課税限度額があり、500万円x法定相続人の数が限度額になります。この限度額以内なら非課税、超えた分は課税財産となります。
例:法定相続人が4人の場合、500万円x4人=2000万円です。
子供や親がいない人が亡くなった場合、相続人は配偶者と兄弟姉妹になります。その 兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その甥や姪になります。
日本の場合 相続税は、相続開始から10ヶ月以内に申告・納税をしなければいけません。
相続税の税金対策として、年間非課税枠の110万円以内を 毎年贈与し続けるということもできます。非課税枠なら税務署に申告の義務もありません。
相続手続きをするために、日本にそう何度も帰国できない人には、『委任』という制度があります。日本の弁護士に委任すれば、一度も帰国することなく済むそうです。
アメリカの遺産税については、
[非居住外国人]の遺産税の基礎控除額は、$60,000です。
しかし、[非居住外国人]でも日本国籍の親の場合、【日米相続税条約第4条】の特例が認められていて 条件はありますが 控除額が増えるようです。
関連記事:
・日本の相続はアメリカでも課税になるのか?
・日本の相続放棄の手続き