2018年9月19日水曜日

特別支給の報酬比例部分が受給できる人とは?

受給資格には、2つの条件があります。


まず、日本の厚生年金に加入していた期間が、1年以上ありますか?

この質問は、『老齢年金受給資格が 年金に加入していた期間10年』なので、国民年金に最低9年以上加入していたことが前提での質問になります。

この10年に満たない場合でも、海外在住者は「合算対象期間(カラ期間)」や「日米社会保障協定」により10年にすることができます。

会社員や公務員だった人は、自動的に国民年金も加入していたことになるので、65歳で受給する時は、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金も受給するようになります。

国民年金だけの加入だった人は、この特別支給の老齢厚生年金の受給資格がありません。

この特別支給の老齢厚生年金は、報酬比例部分と定期部分を合わせたもので、条件を満たせば、65歳以前に段階的に受給できる資格ができます

報酬比例部分と定期部分の受給できる資格の年齢は、それぞれが 生まれた年によって異なります。

今回は、【定額部分】は 受給できる人は もう受給していると思うので割愛しますが、この定額部分の受給資格は、

男性では、昭和24年(1949年)4月1日までに生まれた人、
女性では、昭和29年(1954年)4月1日までに生まれた人、

で、報酬比例部分の他に定額部分も受給できる資格があるということです。
(この定期部分は、2018年の現時点で男性が69歳、女性が64歳以上の人。)


では次に、【報酬比例部分】ですが生まれた年が

男性では、昭和36年(1961年)4月1日までの人、
女性では、昭和41年(1966年)4月1日までの人、いますか?

(2018年現時点で、男性が57歳、女性が52歳以上の人。)

男性は、生まれた年が

昭和28年(1953年)4月1日までの人は、60歳から。
昭和28年(1953年)4月2日~昭和30年(1955年)4月1日の人は、61歳から。
昭和30年(1955年)4月2日~昭和32年(1957年)4月1日の人は、62歳から。
昭和32年(1957年)4月2日~昭和34年(1959年)4月1日の人は、63歳から。
昭和34年(1959年)4月2日~昭和36年(1961年)4月1日の人は、64歳から。

女性は、生まれた年が

昭和33年(1958年)4月1日までの人は、60歳から。
昭和33年(1958年)4月2日~昭和35年(1960年)4月1日の人は、61歳から。
昭和35年(1960年)4月2日~昭和37年(1962年)4月1日の人は、62歳から。
昭和37年(1962年)4月2日~昭和39年(1964年)4月1日の人は、63歳から。
昭和39年(1964年)4月2日~昭和41年(1966年)4月1日の人は、64歳から。

上記のように、65歳以前に段階的に受給できる資格があります。

男性では 昭和36年(1961年)4月2日以降に生まれた人、女性では 昭和41年(1966年)4月2日以降に生まれた人は、この特別支給の老齢厚生年金の受給資格がありません。

この特別支給の老齢厚生年金は、65歳以前に受給できる資格がありますが、資格ができたその時に受給しなくても、直近で5年分はさかのぼって請求することができます。

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