2018年10月5日金曜日

日米租税条約で二重課税を免れる

アメリカでのみ課税対象の日本からの老齢年金


アメリカ居住者が、日本の老齢年金を受給する時には 必ず耳にするこの『日米租税条約』

所得に対する二重課税の回避と脱税の防止のために、日本政府とアメリカ合衆国政府 二国間で締結された条約で、2004年に改正され 今の日米租税条約が施行されました。

この条約により、アメリカ居住者が 日本の老齢年金を受給する際には、日本では非課税、居住しているアメリカでのみ課税対象になりました。

アメリカで課税対象になるので、日本で課税されないよう この日米租税条約の手続きは、日本側に提出します。

この手続きで必要なものは、租税条約に関する届出書・特典条項に関する付表・居住者証明書です。

でも、この日本の老齢年金課税対象額は、

65歳未満の人 年額72万円 (月6万円) 以上
65歳以上の人 年額120万円 (月10万円) 以上

65歳以上になると老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方 受給する人たくさんいると思いますが、課税対象額以上を受給する人は少数だと思います。

課税対象額以上の老齢年金を受給する人だけが、日本とアメリカ両国での二重課税を回避するために、この日米租税条約の手続きが必要になります。

課税対象額以下の人は、この日米租税条約の手続きをする必要はありません。


今回、租税条約のことで、私が知らなかったことがありました。

このことが、日本から老齢年金を受給する時に 影響することなのか正直わかりませんが、租税条約のことについてなのでシェアしたいと思います。

ご存知のとおり、アメリカでは州ごとによって税制も違いますよね?

租税条約は多くの州では、連邦同様非課税の扱いになるようですが、いくつかの州は非課税扱いではなく 州ごとの税率で課税するようです。

この租税条約は国と国との締結された条約ということで、アメリカの州の中には、このように租税条約を適用しない州もあるようです。

なので、租税条約は、連邦では非課税でも 州により課税される場合があるということです。

次の13の州は、租税条約による非課税の扱いを認めていない州です。

アラバマ州・アーカンソー州・カリフォルニア州・コネチカット州・ハワイ州・カンザス州・ケンタッキー州・メリーランド州・ミシシッピー州・モンタナ州・ニュージャージー州・ノースダコタ州・ペンシルベニア州。

 上記の州は 2017年の情報で、税法が改正になっている州もあると思うので、これらの州に居住している人は、ご自身で確認してくださいね。