2018年7月28日土曜日

リビングトラスト(生前信託)について

Living Trust(生前信託)について


リビングトラストとは、生前に【Living Trust】という信託に、自分自身が所有する資産を委託することを言います。

アメリカ市民権を取得した人・連邦遺産税控除額以上の資産があって永住権保持者のためのQDOT(適格国内信託)を作成した人・連邦遺産税控除額以下の人・遺産税や相続税がある州に居住している人で州の控除額以下の人

遺産税を納めなくてもいいからって、安心してばかりはいられません。

内容・遺産額にもよるとは思いますが、通常 遺言書だけでは、プロベート(検認裁判)の手続きをしなければいけません。

このプロベート(Probate)検認裁判とは、遺言執行人または遺産管理人が、裁判所の監視下で遺産分配手続きを行うことをいいます。

遺産税とプロベートは関係がなく、プロベート州で定められた一定額以上の遺産がある場合、プロベートの手続きをしなくてはいけません。その一定額は低く設定されています。

ちなみに、カリフォルニア州では、遺産$150,000が一定額です。

この$150,000の額には、州外の不動産・共有財産・受取人の指定がされている銀行及び投資口座・受取人が指定されている生命保険やリタイヤメント口座・トラストに委託している資産などは、含まれません。

そうです。
リビングトラストを作成すると、このプロベートの手続きが必要ありません
これが1番のメリットです。

リビングトラストは遺言書の役割も果たします。

簡単に言ってしまえば、リビングトラストを作成すれば、それはプロベートの対象外になり、プロベートの手続きをしなくてすむということになります。

プロベートは、時間も費用も相当かかり、それを回避するためにリビングトラストを作成する人がたくさんいます。

リビングトラストを作成すると、遺言書の時にしなければいけないプロベートにかかる時間と費用より、少なくて済みます

また、遺言書と違い 公にならないのでプライバシーが守られます。
他州にある資産もプロベートを回避できるようです。

ジョイント名義にしておくと、遺言書のあるないに関わらず、プロベートをしないですみ、故人の所有分は自動的に残された配偶者の所有に移ります。

ジョイント名義になっていなかったり、受取人が設定していなかった場合、遺言書の通り相続されプロベートをすることになります。

もし、遺言書がなかった場合、州の無遺言相続法によってその規定のとおりにプロベートによって分配されます。